中村中さんが15歳のときに作った詩『友達の詩』。
私は先日NHKの「 Songs 」という番組で彼女の詩と衝撃的な出会いをしました。
♪…触れるまでもなく先の事が 見えてしまうなんて
そんなつまらない恋を 随分続けて来たね
胸の痛み 直さないで 別の傷で隠すけど
簡単にばれてしまう どこからか流れてしまう
手を繋ぐぐらいでいい 並んで歩くくらいでいい
それすら危ういから 大切な人は友達くらいでいい
寄りかからなけりゃ 側にいれたの?
気にしていなければ 離れたけれど今更…今更…無理だと気づく
笑われて ばかにされて それでも憎めないなんて
自分だけ責めるなんて いつまでも情けないね
…♪
繊細なメロディーにあふれるような思いを綴った詩。
初めて聞いたときのふるえるような感覚を忘れることができません。
何度も何度もこの曲をかけて詩の意味をかみしめています。
この詩が15歳の時に書かれたことにも強い衝撃を感じています。
愛に対する苦しみをこんなにも強く15歳の子が感じていたとは…。
作詞作曲・歌い手でもある中村中さんは性同一性障害とのこと。
可憐な女性にしか見えないけれど、思春期に自分の性への違和感から、ずっと苦しみ続け、自殺を考えながら生きてきた青春。
好きな男性に好きと言えなかった思春期があって、この詩が生まれたのがわかります。
調査でも性同一性障害の方の60%が自殺を真剣に考えたと答えています。
テレビなどでニューハーフの人たちの華やかさが取り上げられることがよくありますが、それとは裏腹な現実を中村中さんの詩が訴えているようです。
こんなふうにカミングアウトできた中村さんのような方はまだまだ少数です。
ほとんどの人は自分の違和感を隠したまま苦しみながら生きているのです。
彼女の歌を聞いて、多くの人に、思春期に気づくであろうセクシャル・マイノリティの子どもたちの苦しみに気づいてあげて欲しいと思います。
セクシャル・マイノリティには同性愛・性同一性障害・半陰陽などいろいろなタイプがあり、その違和感の強さも人さまざま。30人に1人が自分の性や愛について何らかの違和感を感じて生きています。私たちのすぐ側に苦しんでいる人たちがいる可能性があるのです。