"人間と性"懇談室2月例会 感想と報告
『 素敵に年を重ねるということ 』 2011年2月25日
講師:高柳美知子先生の問題提起
高柳先生から、中高年の性と生をどう捉えたらいいのかについてお話があった。
大きく分けて人の性は4つの段階に喩えられる。青春、朱夏、白秋、そして玄冬。
この玄冬をどう生きるかで人生の円熟さがましてくる。
1.人生の標準サイズが、50年型から80〜90年型へ
日本が世界で一番の長寿国。その理由として、戦争をしなかったこと、食物が豊富であることなどで、生活が向上し国民の意識も高まっていった結果である。
2.人間にとっての“性”とは何か
性とは生まれながらに持っている性質のこと。
卵子と精子の結合で生命が誕生(生殖の性)〜女性が一生で産む子供の数 1.3人
文化としての性は人間だけの性。ふれあう歓び、快感、売買春・性暴力
3.なぜ、女の性は「不浄」とされたのか
女性は月経で身体から血を流すから不浄とされ、蔑視されてきた。これは性医学の無知から来るもの。
4.なぜ、高齢者の“性”は抑圧されてきたか
「年甲斐もなく・・・や、いい年こいて・・・」とか“性は枯れる”と言う誤解。(また障害者や同性愛者の性も差別されている)
5.女と男の今まで―婚姻の系譜
古代においては男女は一緒に暮らすわけじゃない。
林の中でもセックスしたし、男が通う、通い婚、つまどい婚がほとんどだった。
封建時代になってから個と個との絆ではなく家と家の結びつきになった。嫁という字からして察せられる。
男性は名刺人生、女性は妻になり母になるが、〜のお母さんという呼び方をされ、名詞がいらない。夫婦は別な社会の中にいる。60代以上の男性は90%が配偶者がいるが、女性は50%しか配偶者がいない。
大工原 重子さんの本
性愛の復権 性は“私”の判断で行う “個”の性が確立されない
家族の問題 財産権と性の問題がかかわってくる
話しあいのまとめ
柏木・高松 記