"人間と性"懇談室11月例会 感想と報告

  現代男たちの性事情 ーだからポルノが売れるのだ ー 2010年11月19日

   

感 想

  もっと沢山ポルノを売るにはどうすれば良いか?というポルノを作る立場からの視点でのお話しを伺いました。部外者の私達には少し理解するのが難しい様なところも有りましたが、その実態を分かり易くお話し下さいました。この様な話はなかなか聴くチャンスがないので貴重な機会だったと思います。

 ポルノの主な購買層は40代から50代位までと高齢化している。20代の人はお金がないので、ポルノを買わないでインターネットの3分間無料サイトを観ているとのことでした。

 ポルノを最も多く買う人(主要購買者)のどの様なニーズに焦点を合わせてポルノが作られているか?

については、主要購買者は4050代の異性化願望の強い男性で、女の子になって気持ちの良いセックスをされたいという願望をもっている。この様な願望を満たす作品が市場では求められるのでそこに焦点を合わせポルノが作られているというお話しでした。

 ポルノを買う人のどちらかと言うと少し屈折したニーズに合わせてポルノが作られている事が良く分かりました。今迄私は、ポルノはセックスの欲求を満たす事をサポートする為に作られるものと思っていましたがいろいろなニーズが有る事が分りました。

 ポルノはどこで購入されているか?についてのお話しではポルノ業界の厳しさを感じました。

 街の本屋でポルノを置く店がなくなってきている。巨大書店やコンビニではポルノを置いていない。一般の人はアダルト専門店が何処にあるか分からない人が多い。

 そこで、インターネットのアマゾン等の通販に依頼しコンビニで受取る人が多くなっている。この様な状況からポルノ出版社は本屋の数から逆算して発行部数を印刷しているという厳しい状況との事でした。

 お話しの中で「ポルノ嫌いの大半はセックス嫌い。」、「綺麗なポルノは売れない。」、「愛しているからセックスをするというのはとても危険、肉体的に成熟したセックスであれば愛はいらない。」等歯に布を被せないお話しも伺いました。

 お話しの後での参加者の一言ずつの感想の中には、「自分の全く知らない次元の話で驚いた。」、「愛が

なくてもセックスが出来るということにショックを受けた。」等率直な感想を述べられ盛上りました。(小林正二)

  

話題提供者のレジメと話しあいのまとめ  

 現代男たちの性事情 ーだからポルノが売れるのだ ー    話題提供 三和出版  樺 昭子

 

 ポルノを最後に買ったのはいつか。

また、ポルノを買いに行く習慣そのものがない。(町の本屋さんそのものがいまやない。ポルノも売ってない。アダルト専門店には行ったことがないから行けない。そもそもどこにあるのか知らない)。

 「若者の性」白書―第5回青少年の性行動全国調査報告書(日本教育協会)

  現在、最も売れているのは携帯向けポルノ(マンガ)で、購買層の約半数が女性という説がある。この場合 は、女性化願望を刺激する作品をヘテロ(異性愛)な女性がストレートに消費している。売れた理由は、値段 が安いのと店に行く必要がないから。