"人間と性"懇談室10・11月例会 感想と報告
2011年10月19日・11月30日
「どうする性教育」 報告者:高柳美知子
★ レジメと補足
はじめに-------- 性教育とは
・ 自分の体のことを知り、大切にしようとする心を育てる。
・ 自分の体が好きという自己肯定感をもたせる。
1 子供の質問ベスト3
@性器 A赤ちゃんはどこから生まれるの B赤ちゃんはどこから来たの
2、子供の疑問にどう向き合うか
@逃げない A怒らない Bウソをつかない
3、「大人のからだ」との出会い
・女の子→胸のふくらみ 月経
・男の子→射精 自慰
4、 性産業先進国ニッポン・性教育後進国ニッポン
5、 性教育副読本への卑劣な策謀とその狙い
6、 七生養護学校性教育への都教育委員の攻撃
★ 10月11月例会感想
この懇談室に関わるようになったきっかけが「性教育」問題だった。このテーマで10月11月2回にわたって例会が開かれた。高柳先生の得意とされる分野で、興味深く拝聴した。
学校でも家庭でもちゃんとした性教育を受けてこなかった日本人。女の子の初潮、男の子の精通について、どれほどの大人が真摯に子どもと向き合うことができるだろうか。
子ども達の性に対する疑問ベスト3は、@性器に対する関心、A赤ちゃんはどこから生まれるの、B赤ちゃんはどこから来たの、だそうです。「大人になったら分かる」などと言って逃げないことが重要です。
1992年、小学校5年生の保健の教員指導要領に初めて月経・射精・人の誕生というのが載った。しかし“どうやって”誕生するのかが書かれていなかった。要するに性交についての表現が欠けていた。
そこで山本直英氏と共に副読本をイラスト入りで作成した。すると過激な性教育だと、統一教会を先頭に右翼的な学者達が、民主的な教師達を攻撃し始め、裁判闘争にまで発展してしまった。
そして2002年とうとう性に関する記述は教科書から消えてしまった。どうしてこれほどまでに日本は性教育が遅れているのか? 性産業は先進国なのに・・・。
「権力はなぜ性をタブー視するのか」という質問が出されたが、分かる方がいれば教えて欲しい。ポルノではなく健全な性情報が解禁されると、体制側にとって何か不都合があるのだろうか? 理解できない。
性教育とは自分の身体のことを知り、大切にしようとする心を育てることだと。大人の性教育こそ求められているのか?