"人間と性"懇談室9月例会 感想と報告
2016年9月22日
『 「
8月15日の靖国神社に行って見ようかい」報告 』
話題提供:「見ようかい」参加者
● 参加者報告
8月15日に靖国神社に行き、写真やビデオを写してきた参加者の説明を聞いた。
以前行った記事を「所報」に載せたのが8年前だったので、その時との違いを中心の説明があった。
・ 本堂に向かう参道は「屋台」やテントが少なく、全体的にスッキリした感じになっていた。
「国会議員の会」の参拝待ちをしているときに、警備の警官から聞いた話では、参道での販売活動や署名などが制限されたので、すっきりしたのだとのこと。
残っていたのは「日本会議」関係くらいで、「・・つくる会」も、地下鉄に続く歩道に場所を占めていた。
- 報道陣は、本堂の脇から国会議員が参拝のために出入りする入口の方に、場所を移していた。外
国の報道陣は8年前よりずっと少なくなっていた。
- 明らかな右翼と思われるのは、ひと団体見かけただけだった。行進したり、演説したりしていた。
代わって見かけたのは、軍歌を歌う一団と、楽器で演奏するひとグループだった。
- 初めて見たのは、台湾からの参拝者団体。「台湾民政府」という政党の一団で、毎年慰霊に訪日しているとのことだったが、時間が合わなかったのか、初めてだった。
・「がんばれ日本全国行動委員会」も初めて見た。代表らしい男性が、尖閣問題に関して、石垣島などの漁師さんが頑張っているという話を「八重山新報」という新聞を示しながら演説していた。
- 歩道でビラまきや署名をしている団体には、以前見ていた「つくる会」は「健在」だった。「慰安婦」問題で「性奴隷ではなかった」「河野談話の見直し」などを求めている立て看は以前のままだが、若者向けにイラストを使って「慰安婦は風俗嬢だった」としているのは新しかった。
・「私たちは、新しい県民の会を結成します」という沖縄基地問題の新たな動きを示す看板もあった。その他、以前から続いていた「台湾≠中華台北」、ウィグル族やモンゴルへの中国の蛮行など、中国を非難する情報の紹介もあった。
- 全体としては「お祭り気分」ではなく、慰霊を考えていると思われる参列者が多く、「特別な人の集まり」から「普通の人の集まり」になってきた印象があった。
● 話し合い・感想
- 今年の特徴としては、真面目な参加者が多かったとのこと。真面目な参加者の増加には、日本会議が重要な位置を占めているのではないかと思う。日本会議は、生長の家とか神社本庁などが関わっている団体。安倍首相のブレーンにもなっている。
- 若者が教育されて、真面目な層が参拝に来るようになったと思う。
- 中国・朝鮮差別の問題で言えば、差別する側は悪いと思ってやっているのではなく、正しいと思ってやっている確信犯である。
- 国内には年寄りが増えて若者が減少している。家族の中でもおいてけぼりを食らっている年寄りも多い。敬老の日のお祝いが「肩たたき券」などの時代は終わってしまって、既製品で済まされてしまう人情薄い時代になってしまった。そんな今、靖国神社に行くと、若者が親切で年寄りはほだされてしまう。
- 日本の人権の歴史は40年に過ぎない。教師個人の権利は、国歌で処分する程度にしか認められていない。自民の改憲は、人権をより狭くする考え方になっている。
- セックスの自由、生活を守るの視点で論陣を張ったから、山宣は国とぶつかった。新大久保では反ヘイトデモが起きている。一人ひとりが憲法13条、25条と結びついた活動を展開している。縦型社会に新しい動きがある。
- 韓流ブームが起きたとき、ダブルの子、ハーフと言わずダブルと言うが、ダブルの子達は喜んだ。ヘイトスピーチが始まると、顔が暗くなってしまった。戦後補償は韓国にはなかった。
- 丸木美術館に行ってきた。伝えたい内容の持つ迫力を感じた。「シベリア抑留からおこりじぞうまで」のタイトルで「四国五郎展」も開催されていた。(『おこりじぞう』の絵本回覧)