"人間と性"懇談室5月例会 感想と報告

                                                    2013年5月29日

「 セクシィかるたを作ってみよう   

                   話題提供:田端真七・桂木詩織                         

    

 ★ 例会感想

その1−お二人の労作の提供に感謝の声多数。

その2−それぞれの句に人柄の反映がみられる。これも性がテーマからか?

    句にすると性が柔らかいものに感じる。

 女性の句が比喩的表現が多く感覚的。男性は直栽な表現で願望も多い。

 あまり比喩を多用すると本意が届かなかったり、平凡な句になることがある。

 「ゆったりと 鈍行で行く 古稀の旅→性」一字変える。

 あまり露骨な表現は読み手がひいてしまう。余韻を残した表現で。

 「ぬるぬるに 濡らそうとしてクリスなめ」

その3−高齢の性を扱ったものに共感できるものが多い。あらためて、高齢の性をテーマにかるたを作ってみては どうか。「年寄りが 恋をするのも 命の賛歌」

その4−「愛人を 隠し持ってる 稼ぐ人→女」一字変えることで句が新鮮 になり現代的になる。

その5−「馴染み肌 慣れた指先 ならずもの」なの頭韻を踏むことで句にリズムがうまれ、結句の「ならずもの」が  生きてくる。                                         

その5−「休めない 赤ちゃん欲しい 今日なのよ」この句は生殖の性をとりあげている。エロス・セクシーの概念に  なじまないのでは?

 その他、話題提供の句にはさまざまな意見・感想が出ました。

 参加者から出された句。

「イケメンが 育メンとなり 介メンに」「車椅子 おされる妻の 得意顔」

「オットット ゆれゆれながら ヤジロベエ」心身劣化は進行するも、情念はどうしてどうして怪しいこともやりかねない。(青木 清)

   

 ★ 例会レジメ

   

「セクシーかるた」  桂木 詩織

いちじくの 実を持て余す 遠い秋
絽の着物 ほんのり透ける 夏の宴
はにかんだ 肩より先に 足が跳ね

歯がゆさと 恥じらい比べ 目盛り読み
濁り酒 膝を崩して 吐息のむ
ホッとする 夫婦茶碗に 常備菜
平行線 長すぎた分 とり戻す
時計など 気にしない日の 至福感
彫像の 乳房に巣くう 蜘蛛の糸
両刀は 倍楽しめて バイセクシャル
ぬり絵なら はみ出ちゃいけない 線と色
ルージュ(口紅)塗る 

上目使いが 男寄せ
折り返す あじさい電車で 登り詰め
馴染み肌 慣れた指先 ならず
団扇より 扇子の動き 熱い息
思い出は アルバムよりも 浸る美酒
宿の裏 残り香 払い 帰路 急ぐ
祭り好き 暴れ太鼓に 五指はじけ
喧騒の 後は とろとろ 帯を解く
風婦です 不倫でなくて 風鈴です

二組どちらも セックスレス
コスモスの 花に抱かれて 桃色昇華

朝顔の 受粉 導く 蜂の足
逆撫では 弱電流の コードレス
  先がない 先を見ないで 今を抱く
恐妻の 火加減みながら 薪をくべ
ゆったりと 鈍行で行く 古稀の旅
  雪の宿 帯は蛇(じゃ)になり足袋は舞う
目が乾く 古稀なら一層 ドライアイ(ドライ愛)
身仕度を してる時から エア前戯
『したい』より『欲しい』の方が 誘い水
襟足に 微風 吹いても 感じる日
一人寝の 相手は 官能本の中
もつれ合い 毛布の中は 最上川

?  もぐって 溺れて 裳裾を濡らして
生理日を 解放されて 寂寥感
スマートに 去る人にこそ 味残し

 

「エロスかるた」   田畑 眞七

行ってくる 手を振り合って 妻送り

今一度 好きだと言って 十年目
露見して 誤る夫 許してる

ロマンスを 語り合ってる お年寄り
初風呂は 夫と決めてる 妻多し

(妻もいる)
妊娠を しないようにと ゴムをはめ

人情に 揺り動かされ つい許す
本当に 女とわかる 月一度
返信の メール打ってる あの人に

返信を 待っているわよ 好きな人

紅の色 背広の襟に つけてきた(つけた夜)
床の中 乳房に触れる やさしい手

年いくつ 分からないよな 君の肌

乳房を 咥える赤子 離しまじ

(乳を飲む 赤子を抱いて 台所) 
悋気など もう焼くまいと 覚悟する

理想的 そう思ったの 貴方おば
濡れました 今日の貴方は やさしいわ
留守番で 好きなことする 羽のばす
怒っても 夫の浮気 治らない
若い子を 燕に持って してみたい

若い子の 抱き合う姿 腹が立ち

顔の肌 一番早く 衰える

  顔の肌 衰えるなと 化粧する

予想より 遅くなるよと 電話あり

  予定時に 帰ってこないの 内の人

宝物 この子に勝る 物はなし

  楽しくて いつもやってて 子が出来る

連絡を 呉れないままで 家をあけ

(朝帰り)

連絡を 何時もしている 新婚時

 

相談に 乗ってもくれず 酒を飲み

  相談を してもだめなの 返事無し

付き合いを上手くしたいと お辞儀をし

  突っ込んだ お尻からした 初めてだ

  辛いけど 助け合ってる 明日の為

  月の日よ 気にしなければ しても良い

根元から おかしくなった 私たち

懇ろに なっているけど 今ひとつ

寝静まる 部屋のアエギに 母怒り

寝静まる 部屋で聞こえる アエギ声 

なんとなく 触れてみたいの その胸に

なにもなし 何もないのに 惹かれ合い

何気ない やさしい言葉に 癒される

乱暴に 殴りたくなる 時もある

乱雑に 部屋を荒らして 妻怒り

無理やりに させられている 床の中

  無理をせず 付き合いをする 大人恋

恨んでも 夫の浮気 我慢のみ

浮気した 我慢したけど 離婚する

今もまだ 愛の確認 床の中

飲みながら クダをまいてる この不満

飲ましては 口説いてみたい そんな夜 
夫待ち 二度温める 台所(お食事を)

遅くまで 待っているのよ 食事せず

悔しいと 夫に話す 聞きもせず

繰り返す グチを聞いてよ 救いなの
やがて来る 仲良くしよう 死ぬまでは

遣り残し 未練があるよ 去った妻
満足に してくれたこと あったかな

待っている 帰らないから ビール飲み
今日こそは 約束なのよ 遊園地

懸命に 仕事勤める 妻の為 
風呂沸かし 夫待てる 妻もいる

不倫され 我慢できずに 殴りつけ

ブラジャーの ホックス留める 出かけ前

触れまくり 許されていて 愛深く

二人して 長い生活 嘘ばかり
子供抱き 買い物をする 手伝って

午前様 冷たいおかずで 独り酒

縁側で 日向ぼっこの 日曜日

  縁あって 見合いをしての 結婚よ

  鉛筆で 恋文書いて 消して書き

手をつなぎ 二人で歩く お買い物

  手と手とを 組んで歩くよ 街の中

朝のキス 行ってらっしゃい お元気に

  朝のキス 習慣なのよ 意味はなく


さわっては 突き放しては 戯れる

桜色 ほほを染めてる うぶな人(女)
気を使う 私の心根 気づいてよ

気を使い あなた好みに 変ったわ

キスをする 許されている 安堵感
夢に見る そんな貴方は 留守ばかり

勇敢に ぶつかってみろ 度胸すえ
皆して 今日頑張ろう 大掃除

見つめ合い 手を触れ合って 愛を知る

見てくれる 黒い靴下 穿いた足 
知っている 私が着ている 下着色

下着色 何色なのか 知っている
襟元の 白さ気になり 想像し
広がりの 裾を回して 踊る妻

広がりの スカート穿いた 風吹く日
喪服着る 綺麗な妻に 惚れ直し

もれてない 大丈夫よね 不倫の日

背中から 抱きしめてくる 今日の彼

背広から 匂う香水 誰のもの
姿見に 写して見てる デート前

姿見に 写して見ては ホッとする

スカートを 短くするのは 誰の為

 

 

「エロスかるた」2   田畑 眞七    

い…色々と 試してごらん 新婚さん

いきそうだ まだダメ我慢、我慢よと      

彼女の腰を反り上げる

イカセテヨ 女の願いに戸惑って 

何も出来ない 年寄りの性

  色事を 考えいる 日ごろから

(何時もだよ)

ろ…露骨にさ シモネタ話 酒の席

  露見して 謝るけれど 許されず

は…激しくも 思わず出した あえぎ声

  恥じらいも 何も気にせず ただ愛を

に…妊婦なの そっとやってね 大事にね

  新妻の おなか目立つよ 6か月

ほ…ほんわかな 唇に触れ キスをする

  本当に してもいいかと 聞いてる馬鹿

  本当は ダメだとしても やってみろ

  ほねおって 離婚をしたが 元恋し

へ…変なこと してもいいかと聞いてみる

  返事なし 連絡もなし 振られたか 

と…年寄りが 恋をするのも 命の賛歌

(人生だ)

  当分は 昼夜なしで 二人きり

  年寄りの 集まる施設 恋もあり

ち…血がのぼり いろんな誓い するものさ

  乳首が 固くなったよ 張りも出た

  散らばった 紙が気になる 性の後

り…理解した 勝手に思い ダメな夜

  (了解と 勝手に思い ダメな夜)

離婚なの どうしてくれる 裁判所

ぬ…ぬるぬるに 濡らそうとしてクリスなめ

        (舌疲れ)(舌フル稼働)

  ぬる燗を 独り飲んでる 妻は留守

              (妻離婚)

る…留守だから 浮気をしたい してみたい

  留守だから 上がっておくれ手を引かれ

を…後れ毛が 汗でぬれてる 性の後

             (性戯後)

  想いでを 思い出しても 出来ぬ恋

          (出来ぬ年寄りの性)

 

わ…わかってる それでもしたい 君とぼく

  若い子を 年を忘れて 追いかける

か…絡み合い 性の喜び 知ることに

  枯れ枝を 花にするのを 恋と言う

  片腕で まさぐるクリス ここにあり

  カーテンを 急いで閉める 昼の恋

              (昼の性)

よ…喜びは 抱いてくれてる 君の胸

  欲と色 二つ追うのは 無理がある

た…楽しみと 後悔がある 街の女(ひと)

  垂れ下がる 乳やむを得ぬ 老いた妻

れ…連想で そっと触れてる 独り者

  連綿と 追いかけてみて ダメな恋

そ…そこそこが いい所なの さわってね

        (気持ちいい所)

  そっと拭き 投げ捨てられた 散った紙

つ…蕾のような 乳首舐めて もういいね

  つねっては 触れなおして 戯れる

ね…ねぇもっと 奥まで入れて せがまれる

  願わくば 俺の死に水 取ってくれ

な…何をする 戸惑っている 10代の性

  なりふりは 気にもならない 燃える性

ら…乱暴に 扱って欲しい 夜もある

む…胸ばかり 眼がいっている 老いの性

  無理やりに やってしまった 今日の性

う…上下に 絡み合っては 愛を知り

  後ろから やってみたいは 男の願い

  後ろから して欲しいは 女の願い

ゐ…いきそうよ いくいくいくと あえぐ声

の…乗ってみて 強引にする 男ども

(男の性)

  乗り物で 見つからぬよう 手を握り

  乗りかかり やってみたいな 強姦を

お…男なら いかしてみよう 頑張って

く…くすぐって 触れてみるのが 始まりよ

  苦労して やっと出来るよ 初デート

や…やだやだと 言い動かぬは 良い合図

            (いいのは合図)

  休めない 赤ちゃん欲しい 今日なのよ

ま…またもまた 嫌がる事を してしまい

  枕をば 抱えて眠る 独り者

け…喧嘩する もつれ合うのが 仲直り

  結論が 分からないのが 恋の道

ふ…ふっくらと なったクリスにキスしよう  

  降る雨に 片袖濡れる 二人づれ

            (傘のうち)

  震えてる ウブな彼女の 肩を抱き

  震えてる 肩を抱き寄せ 頬に触れ

こ…ここだわよ 手に導かれ ことをなし

            (初めての性)

  今度はね させてあげるは 今日はダメ

え…襟足に キスして言うよ 君が好き

て…手を使い 唇使う 老いの性(年寄り)

  手を押さえ 肌を寄せては じらされる

あ…朝目覚め 伸ばした足の温かさ 

あえぎ声 高く出すのは 女の手管

愛人を 隠し持ってる 稼ぐ人

赤い紅 背広の襟に 付いている

さ…さわってね 乳房のキスは する一歩

  寂しくて メールを入れて 返を待つ

き…キスをする 下もいいわと 言う合図

  今日はどう その気にさせる 街の人

ゆ…ゆっくりと あせらずにして抱いてみて

雪の夜 コタツの中で 足絡め

湯上りの ガウンをまとい 横坐り

(膝に乗り)

め…眼と眼とを じっと合わせる 恋もある

  眼をとじて キスを待ってる 暗い路地

 

み…見ないでね 小さいからと 胸押さえ

  見つめ合う それだけで良い 恋もある

し…嫉妬から 大胆なこと する女

嫉妬とは 心を餌食に もてあそぶ

知っている ここが好いとこ 触ってね

新枕 二人固まる 初の夜

ゑ…襟元を 深く開けては 誘いこみ

ひ…紐使い 縛ってみよう 今日の性

  人様が なんと言おうと ただ好きだ(一緒に居たい)

  膝枕 耳掃除する 昼下がり

も…もうダメだ 我慢が出来ず抱きつきたい

  もうダメよ 結婚してよ 出来たのよ

せ…背を見せる 彼女を抱いて 耳を噛む(一緒に居たい)

  せがまれて すぐには出来ぬ 老いの性

す…捨てられた 恋の怨みも 良い記憶

  吸う肌を 好いわと言われ アザとなり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

  ★  質疑・話し合い・意見  参加者10人