"人間と性"懇談室1月例会 感想と報告

                                                    2009年1月29日

    『「高齢者の性と生」研究サークルのこれまでとこれから

 話題提供: 高柳美知子

                   

 「『高齢者の性と生』研究サークルのこれまでとこれから」(話題提供者コメント) 

 

 

  思春期、壮年期、熟年期、老年期の四つの人生の節目は、自然界の四季になぞらえて「青春」「朱夏」「白秋」

「玄冬」があるはずなのに、スポットを浴びるのは「青春」ばかり……。

 とりわけ、納得のいかないのは、「玄冬」の季節を、「老醜」「老いぼれ」「老いさらばう」などと、あたかも死を迎えるための準備の時期のような扱いでした。

 そして今、人生90年。人間にとって〈性〉とは何かーすべての高齢者が、あらためて、真剣に考えるべきテーマといえます。

 「高齢者の性と生」研究サークルが、月一回の定例会をもつようになってかれこれ4年。一人が話題を提供し、そ

 

れをめぐってみんなでフリートークをするというかたちで回を重ねてきました。どの時の、どの話題も興味深く、参加者一同、毎回、心地よい時間を共有してきましたが、今年は読売新聞社からの取材が示すように、「高齢者の性と生」は今日の時代が求める大事なテーマです。

 この情勢に応えて、さらなる一歩を踏み出すときではないかーたとえば、研究所セミナー(三月二十日)への出演、『老いてなおステキな性を』(かもがわ出版)の第二集の発刊、「歌とトークの集い」の定例開催等など。

 当日はどうぞ、積極的な提案、提言をお願いします。

 

 『高齢者の性と生』研究サークルのこれまでとこれから」(参加者感想)

 

 「高齢者サークル」のこれまでを振り返り、これからについての論議をしました。

(1)サークルの名称

  「高齢者」だけのサークルではなく、広く呼びかけていくために、「高齢者サークル」の名称を変更する。時間をかけて論議していく。

(2)研究所セミナー「すてきな性 ゆたかな生」のオープニング出演(20分)

 担当者を決めて、原案を考え、次回例会でまとめる。

(3)『続:老いてなおステキな性を』の発刊   執筆者を決め、出版社に話をつなげる。

(4)「歌とトークのつどい」の定例化  3、4ヶ月に1回くらいは開けるよう考えていく。

 例会終了後「立春を祝うつどい」を開きました。

 参加者の抱えている疑問や問題が次々とだされ、話題提供がいくつもされる状況となりました。

 シニアの交際の場合には、どうしても年代的な制約が出てしまう問題。男性は、女性が気を使うのを当然と見てしまい勝ちであるため、男性が気を使わねばならない事態が起きたりすると、どうして良いか分からなくなり、相手の女性を寛容に受け止められなくなってしまうことが起きる。

 異性装、同性愛、性同一性障害など、性的マイノリティの問題は、性の人権からすれば当たり前のことではあるが、少数者であることは確かな事実だから、友人や家族でも、簡単に理解してもらうことは、今の状況では難しさがある。自分が受け入れているからと、相手の人権感覚に注意を払わず話していくことは、思わぬトラブルに巻き込まれる場合もある。話す場合は、相手を選ぶ必要がある。

 今時のセックスでは、オーラルセックスは常識だと思うが、オーラルセックスはしないのは古風すぎないかとの疑問が、読売記者のインタビューで出された。しかし、オーラルセックスをするしないは個人の問題で、常識とか常識はずれではないと思う。

 電話相談の担当者が、兄妹の近親相姦の電話を受け、どう対応したらよいか分からず困惑している現状もある。何か特別の問題があるというのではない、単なる近親相姦だが、それはあってはならぬという常識があるため、相談員が対応できない。

 常識とは何かを考えると、その時代の多数派の意見を代弁しているに過ぎない。少数派は、常に常識はずれとして扱われてしまう。常識にとらわれないで、物事の本質を見ることが大事になる。