"人間と性"懇談室11月例会 感想と報告

                                                    2008年11月27日

    『一夫一婦制について

 話題提供:黒澤利時

● 「一夫一婦制について」(話題提供者 コメント)

 

 生あるもの全ては自分の子孫を残そうとします。しかも生存競争に負けないために、できるだけ優秀なものを残したい、それは本能であると思います。

 「夫婦間の最高の形」とされている一夫一婦制は未来永劫に最高であるかどうか。

 私有財産制度のもとでDNAを残すために、権力を持った雄は子孫に、 物質的な豊かさや力を残そうとします。雌は力を持った雄を選ぼうとしました。

 未来社会において、個人的に豊かな財産を後に残す意味がなくなります。有り余る消費物資に囲まれた現代社会が本当に豊かな社会ではありません。社会全体として充分足りているという思想が大切です。しかし、この問題はまた別の機会にして、今回は一夫一婦制に限定したいと思います。

 未来社会においては新しい性道徳観が成立します。一夫一婦制そのものは消えていくでしょう。男と女が全く対等平等な関係で、より幸せを求め、新しい制度をつくり発展させていくのでしょう。

                   

 一夫一婦制について」(参加者感想)

 

 私は個人的にずっと以前から「一夫一婦制」について疑問を抱いていました。先人達の知恵と経験からこの制度が発足したとは思いますが、この制度が果して最上のものであるかどうか、疑わしく感じている方はたくさんいることでしょう。

 黒澤さんの提案の中でも書かれていますが、男女間の愛は甚だ“不安定”なものです。

 どういう夫婦のあり方がベストなのか、皆で活発な意見を出しあいました。

 古代社会に存在した「対偶婚」、ヨーロッパあたりで当たり前となっている「同棲婚」、この二つは共通性を持っているとか。

 日本における平安時代からあった「通い婚」にも通じるものがあるかも。

 一夫一婦制に雁字搦めになっている私達はもしかしたら不幸と言えるかもしれません。もっと自由に男女が自立した関係で互いを認めながら生きてゆく、そんな関係が築ければ幸せを感じられるかもしれません。

 高柳先生が「マリッジ・アゲイン」の中で書かれているエンゲルスの言葉「愛に基づく婚姻だけが道徳的であるなら、同じく愛の存続する婚姻だけが道徳的である。愛情が全くなくなるか、あるいは新しい情熱的な恋愛によってそれが駆逐された場合には、離婚は当事者の双方にとっても善行である」は、これまで知りうる離婚に関する記述の中で、一番感動を受けた文章でした。

 これからは、戸籍を見直す世論作り、婚姻外でできた子に対しての保証制度、自由婚を考える勉強など、新しい時代にふさわしい性道徳観を構築するため、日本人が変わっていって欲しいと考えます。

 このテーマは1回だけでは語り尽くせない問題の深さがあります。もう一度話し合える機会があるといいですね。

(高松アヤコ)