"人間と性"懇談室「くらしの中のジェンダー 」勉強会 感想と報告
2022年2月24日
『くらしの中のジェンダー 第8回 』
テキスト「日刊赤旗 くらしの中のジェンダー 31〜35
31 皆で共生するために必要な行為 男性性を見つめなおす
32
加害者に向き合って 男尊女卑依存症社会と日本
33
仲間と小さな変革重ねて メディア業界の性差別
34
その瞬間 こみあげる想い 同性婚認めないのは「違憲」
35
足元の不平等 見えていない 批判浴びた「報ステ」CM
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テキストに基づいた話し合い
31 皆で共生するために必要な行為 男性性を見つめなおす
- 男の側からの反省の本。著者が男らしさにとらわれていた。
- 経営者の中には男性性が強く出る人がいる。
- 相手の人権を見ていると、男性性は気にならなくなる。
- 企業によっては階級性があり、それと連動して男性性がある。
- 男性支配、女性被支配の構造で生きてきた。離婚にはジェンダーの要素があるのか。
- 育児とジェンダーを考えると、イクメンと言われて男性の特権的側面が見える。妻との間に差を感じる。どこまでいっても男性特権が付きまとう。
- 家事とジェンダーを考えると、免除された負担を男性が背負うというのは何か。働いている男は家事を免除されているが、女は全部背負っている。完璧な仕事と家事を両立させようとがんばってしまう妻。
- 買い物なども任せるのに、文句が出たりする。女も感謝しつつ言うことを言うなど、考えるべきことがある。
- 男だからの問題か、夫だからなのか。買い物ひとつにしても、女は経験の蓄積があるが、男はない。買い物ひとつにしても、訓練で伸びていく。
- 孫は週に2.3回片付けをするが、嫁さんがいるとやらせない。家事労働に関して我が家はちょっと違うらしい。
- 雑巾の絞り方もわからない看護師は、対人恐怖症のようになり、退職してしまった。大学や大学院卒で看護師になると対人関係が困難な例がある。専門学校では適性検査をするが、大学では検査しない。
- ホームスティで不適応になり、フランスでノイローゼになった女子大生がいた。頭だけ伸ばされても、対人関係ができていない。
- 家庭内での役割がない今の女性。男性も女性も家庭内の役割がない今の状況。家事労働ハラスメントの見直しが必要だと思う。
- 男は仕事のためと言えば全て免除される。定時の帰宅が女性には認められるが男性には認められない。男性は仕事のためと家事労働をしない。
- 同年齢の男性で比較すると、公務員は定時帰宅が可能で、民間は深夜、朝帰りなどが当たり前になっている。
- 環境に合わせて男女が協力することが大事。男だから女だからとは考えないで。
- 男も関わらねばとの意識持つ若い男性が増えていると思う。
32 加害者に向き合って 男尊女卑依存症社会と日本
- 男尊女卑の価値観を温存している問題は、男女が対立することではなく、両者が「男尊女卑依存症」という病から回復するために、自身の加害者性に自覚的になることが解決のヒント。(テキストより)
- 加害者性とは、差別する環境を許していることではないか。差別、格差に向き合っていない。
- 男性が加害者というわけではない。男女の対立する問題でなく、互いの問題意識が大事。
- 女に学問不要の考え方はずっと続いてきた。当たり前に思っていることが依存症の意味。
- 男にお願いする女が多い。例えば会長に男がなっていれば受けやすい。女では話にならぬから男を出せ的な考え方はまだ根強い。
- 壁を破るためには、女が客寄せパンダに使われてもやむをえないかも。
- 裏の取引を女はしない。駆け引きや裏の工作は男同士だと通ずる。
- 明治時代は男尊女卑が最も強くなっていた。天皇制とセットになっている。男尊女卑の風潮が一般化した時代。
- 男を立てる女が評価された。女も依存している。社会的評価を良くしたいために。読み書き、識字率高く、教育は高い。進学率も劣ってはいない。にもかかわらず女性格差が91位なのは何かを考えたい。
33 仲間と小さな変革重ねて メディア業界の性差別
・ メディア業界の差別は、我々の想像以上に酷いようだ。
- 伊藤詩織さんも民事では勝訴したが、ジャーナリスト業界では当たり前のことだったらしい。安部元総理の指示で免罪になったことが問題。高輪警察に相談して、逮捕状準備されたが、刑事では訴えられなかった。やむを得ず民事で闘った。逮捕状が執行されなかったのが大問題。安部の伝記を書いたりした「お友達」だったから、刑事犯にもかかわらず執行されなかった。
- テレビでもいくらか意識するようになってきている。ドラマでも女性が中心のものが多くなってきた。女性主役のドラマも増えた。表向きは変わってきているが、製作現場では男性優位のまま。
34 その瞬間 こみあげる想い 同性婚認めないのは「違憲」
- 同性婚を認めている県で1位は青森。2位は大阪。青森は比較的リベラルな文化人が多いからか。
- 同性婚が認められないと、権利関係での障害がいろいろ出てしまう。
- 同性婚は、運動しないと実現しない。
- 同性婚は、権利の問題として扱われるべきもの。そうしなければ解決できない。札幌地裁の判決は画期的。
- 子どもの権利条約を認めると、家族制度が壊れるという考えがある。
- 日本の家族制度は、明治以降に作られた天皇制に基づいている。とうに壊れているのにしがみついている人たちがいる。
- 明治期には、異国の人を受け入れない閉鎖的な国だった。
- 差別の問題では、日本は遅れている。ドイツでは、日本の留学生でもコロナ補償を受けられた。日本は、在日の人たちに何の補償もしない。
- アメリカは、多民族国家。制度としては差別ない。権利としては認めている。日本は、差別して権利も与えない。米、欧は差別するが、権利は認めている。
- 女性差別は歴史的には仕方ないにしても、権利を認めないのは問題。
35 足元の不平等 見えていない 批判浴びた「報ステ」CM
- 表面的には変化あるが、現実はまだまだ。
- 女はプライベートを問題にされるが、男は余りたたかれない。
- 男女ではなく、弱い立場の人間がたたかれる。
- 「維新の会」は、自分たちは批判するが、批判されると威圧的に振舞う。
- ユーチューブなどは、弱いものいじめには格好の手段。
- CMは、自分たちはやっていると言いたいのか。平等を誇示したかったのかも。
- 現場はまだまだ平等には程遠い現状。女性の局長はほとんど居ない。局長が生まれれば、変わったと言える。
- ニュースになるほど珍しいのが平等。連合は、女性になっても変わらないどころか、後退しているように見える。稲田議員は、ジェンダーをやり始めた途端干された。女性が出ると、ジイ様連中がすぐたたく現状がある。