bT1 |
研究員 岩淵 成子 |
犬畜生に失礼な行動がありませんか |
性に関する言い方のなかに「そんなことをする奴は犬畜生にも劣る」という言い方があります。以前は、自制心のない性行動をする者に対する警告的発言だと思い、納得していました。しかし、最近「それって動物に失礼な言い方じゃないの」と思い始めています。 私は、「生きもの」番組が好きで、よく見ます。鳥類なども興味津々で、同じような番組でも何回も見てしまいます。 ほ乳類にしろ鳥類にしろ、彼らの行動の立派さは「決して強制をしない」という点です。 しかし、それ以上に見習わせたいのは「絶対に雌に強制しない事」です。どんなに努力しても雌の気に入らなかったら「それまで」で、無理矢理雌をねじ伏せて交尾をすることはありえません。 振り返って人間を見たときに、同じ「動物」でありながら、随分外れた行動をしている例があると思います。 厳密な言い方をすれば、妻の同意を得ないでの性交渉や、一方的な満足だけの性交渉も広い意味でのDVと言えるのではないでしょうか。獣の場合は、雌が尻を地面に付けてしまえばそれが「不成立」のサインで、雄は引き下がることになっているようです。しかし、人間はそれでも強引に迫る場合があります。腕力で迫る場合もありますが、食わせてやっているとか、サービスしてくれても良いだろうなどの言葉での強要の場合もあります。 広い意味での「暴力」まがいの行為を続けてきてしまっては、これからの「癒しの性」を求めても不成立に終わるでしょう。 |
《bT2を読む》 |
|
ご相談・問い合わせ |