《ホーム》
                  
今月のコラム

“人間と性”教育研究所所長

高柳美知子


(2011/9/25更新)

 bR6

七生養護学校「ここから裁判」地裁に続いて高裁も勝訴!!


 

   9月16日午後2時、東京高裁において七生養護学校「こころとからだの学習」裁 判の控訴審が開かれました。
  七生養護学校の性教育への攻撃は、2003年7月の都議会で民主党の議員が「過 激性教育」と決めつけ、非難したことに始まります。当日、私も議会の傍聴に行 きましたが、その論議はまったく酷いものでした。
  2日後、自民・民主の都議と都教委、産経新聞記者が七生養護学校を訪問、人 形などの教材を「不適切だ」として没収していきました。当時の同校の教職員と 保護者ら31人が、これを不当として提訴しました。
  一審の東京地裁判決(2009年3月12日)は、都議らの訪問は「政治的主義、信 条に基づく性教育への介入・干渉」だとし、教育基本法の「不当な支配」に当たると断じ、七生養護学校の勝利がきまりました。
  今回の高裁判決も東京地裁判決に続いて、七生養護学校の教育に介入した都議 の行為とこれを黙認し厳重注意処分を発した都教委の行為を違法とし、損害賠償を命じた原審を維持するとしました。
 
  判決文は学習指導要領について、基準性を拡大して「一言一句が拘束力、すなわち法規としての効力を有することは困難」とし、「教育を実践する者の広い裁量」を強調、知的障害養護学校の学習指導要領について、「各学校の児童・生徒の状態や経験に応じた教育現場の創意工夫に委ねる度合いが大きいと解することができる」と述べています。
  今回、争点になった「からだうた」にペニス・ワギナという言葉がふくまれている問題、性交、コンドームの使用についても、具体的に検討したうえで「本件性教育は、学指導要領に違反しているとはいえない」と述べています。

  七生養護学校の勝訴は予想していたものの、こうして明確に判決が示されたことは嬉しい限りです。都議らや都教委らが、この判決を受け入れ、今後、このような介入を行わないことを強く求めるものです。





つづきを読む